静岡スバル、WHILLの「スクーター型」電動車いすを販売。シニアカー、電動カートについても徹底解説

はじめに

静岡スバル自動車(静岡市)はスタートアップのWHILL(ウィル、東京・品川)が開発した新型の電動車いすの取り扱いを全13店舗で始めました。
自動車の操作感に近いハンドルで操作し、運転免許を返納して間もない健康な高齢者らの利用を見込んでいます。
今回は、WHILLの新型新型「Model S(モデルS)」についての解説と、
シニアカー、電動カート、セニアカーについても解説していきます。

シニアカー、電動カート、セニアカーの違いはなに?

年を重ねて、「自転車に乗るのが大変になってきた。」「歩いて買い物に行くのには遠い」
自分が健康だとしてもご家族や、親戚、お知り合い方がこんな理由で、あまり外出をしなくなると、残念ですよね。
高齢者の方をはじめとする、そんな悩み方の外出を手助けするのが、「シニアカー」や「電動カート」です。
大きく括ると「電動車椅子」に区分されます。
ここでは、「シニアカー」と「電動カート」との違いや、免許の有無、走行する可能な道路の違いについても注意事項などを交えながら紹介していきます。

「シニアカー」、「電動カート」、「セニアカー」の違い

シニアカーは、高齢者向けに製造された三輪または四輪の一人乗り電動車両(バッテリーカー)。道路交通法上は車両ではなく歩行者扱いとなるため[1]、車道ではなく歩道を通行する。
基本的に、電動車椅子の発展型である。なお、シルバーカーは手押し車である

Wikipediaより引用 https://ja.wikipedia.org/wiki/シニアカー

「シニアカー」、「電動カート」、「セニアカー」、たまに聞く言葉ですが違いがよくわからないという方は意外に多いのではないのでしょうか?

「シニアカー」とは

「シニアカー」とは主に座りながら移動がすることができる電動車椅子のことです。特徴はハンドルで操作するという点です。

「電動カート」

「電動カート」は、遊園地にあるゴーカートなどレースができるものがわかりやすいです。
電動カートは車の形をした子どもが乗れる玩具なども含まれており、その範囲は広義のものになります。
つまり、「シニアカー」は「電動カート」の一部ということになります。

「セニアカー」

「セニアカー」は、自動車会社のスズキが商標登録し、製造・販売しているシニアカーを指します。つまり、電動カートの一部に含まれております。
混同しないように注意が必要です。

スズキ「セニアカー」公式サイトはこちら

シニアカーに免許は必要?

ここまで聞くと、シニアカー、電動カートに免許は必要かという疑問も生まれます。
結論から言うと、免許は必要ありません。
道路交通法で分類すると、「歩行者」という扱いになります。
シニアカーはハンドルやアクセルペダル、ブレーキがついているので、一見すると自転車や原動機付自転車(いわゆる原付)と同じと思われがちです。ですが、道路交通法上では歩行者と同じ扱いをされていますので歩行者として車道ではなく歩道を走行できます。
ただし、シニアカーや電動車椅子のスピードは道路交通法で6 km/h までと定められています。
これ以上のスピードが出てしまうものは、道路交通法上、自動車または原動機付自転車になってしまいますので注意が必要です。
参考:(国土交通省:参考資料 「自転車等に関する法令等の規定」 法2条1項11号の3)
この6 km/hとは、成人が早歩きをする程度の速さといわれており、人ごみの中を移動する場合は少し速めです

歩行者に分類されるとはいえ、成人の早歩き程度の速さが出ます。
また幅をとる乗り物ですので、他の歩行者への気配りを忘れずに基本的な交通規則を覚えておくことが大切です。

シニアカーで電車や店内に入れる?

シニアカーと道路交通法

シニアカーは現在、歩行補助具として普及しつつあります。
ですが、歩行者との接触事故などの懸念はありますのでスーパーや施設内で利用する際は、その対応は各施設に任されています。
事前に確認しておく必要があります。
ですが、最近は積極的に貸し出しを行い利用できるところも増えています。

鉄道でのシニアカーの利用について

鉄道では、国土交通省の基準に沿って鉄道各社が独自のルールを設けています。
自費利用者からの要望が高まったことを受け、2018年4月から介護保険制度の対象外の人も利用できるようになりました。
寸法と小回りが利く条件をクリアしていれば電車に乗ることができます。
ルールを設定前は、全額自費で購入・レンタルをした人は鉄道での利用ができませんでした。
シニアカーの利用については介護保険制度でレンタルしている人や障害者自立支援法などに基づいて購入費を受給した人に限られていたのです。

シニアカーの利用方法と介護保険適用について?

シニアカーを利用する場合は購入かレンタルになります。
レンタルの場合、車椅子同様で取り扱いがある介護用品を扱うお店で借りることができます。毎月ごとの契約のほか1泊2日や1週間といった短期間で貸し出しが可能なお店もあります。まずは、介護用品を取り扱うお店に問い合わせて確認しましょう。
また、介護保険制度を利用し長期で借りたい場合、利用者の要介護度によって介護保険が適用される場合があります。
詳しくは担当のケアマネージャーに相談しましょう。
介護保険が適用された場合、1割負担となりますので、およそ月額2000~3000円ほどでレンタルできます。

事故対策と任意保険について。

シニアカーは道路交通法的には歩行者扱いですが、電動で動く「乗り物」でもあります。
シニアカーは、幅は最大で120cm、重さは50~100kgあります。
人や物にぶつかった時の衝撃は生身の人間同士がぶつかる場合よりも大きいので取り扱いには注意が必要です。

特に狭い施設内や混雑している場所では知らないうちに加害者となってしまうケースもあるので注意が必要です。
接触したことに気付かないといったこともあり、過去には、ベビーカーに衝突して赤ちゃんにケガを負わせてしまう事例も発生しています。
地域の自治体やメーカー、取扱店などで安全講習なども行われているので、そういった講習会に参加も検討してみましょう。

任意保険について

保険に加入することも検討しておくとより安心です
例えば、車の接触で被害者側であった場合、同居の家族が加入する自動車保険に「人身傷害保障」が付帯されていれば、「歩行中の事故」として適用されます。このように別の保険で補える場合もありますので、一度すでに加入している保険を確認してみましょう。
また、加害者側となった場合には、自動車保険や火災保険、傷害保険などの「特約」として付帯している「個人向け賠償責任保険」が活用できます。
同居の家族も保障されるため、今加入している保険に1世帯に1人だけでも「個人向け賠償責任保険」加入しておくと万が一のときも安心です

WHILLの「スクーター型」電動車いす「Model S(モデルS)」について

10月26日から静岡スバル全店販売を始めた新型「Model S(モデルS)」は「歩道を走れるスクーター型」の電動車いすになります。
特徴としては、デザイン性も高めたシニアカーとも呼ばれるハンドル形電動車いすに近い安定性があります。
高齢者の行動範囲を広げる近距離モビリティー(移動手段)として提案されています。
免許不要で最高時速6キロメートルで歩道での公道走行が可能で、ハンドル部のレバーを握ると前進や後進し、手を離せばブレーキがかかるなど直感的に操作できます。

運転免許返納した高齢者に車に代わる移動手段としてもらおうとハンドル部の電池残量表示やクラクションなどのアイコンも車に似たデザインになっています。
9時間40分で満充電でき、最大33キロメートルまで連続して走ることが可能です。
色は車を意識した白系や赤系、青系、ブロンズ系の4色から選べ、価格は22万7000円から(非課税、送料や調整費は別)。
シニアカーは30万円台のものも多くより割安感がでています。

静岡スバルで、販売に至る経緯

静岡スバルでは3月からウィルの既存モデルの電動車いすを販売しています。70代以上の高齢者やその家族らから100件ほどの問い合わせを受けておりModel S(モデルS)はより健康で外出意欲を失わない高齢者向けに提案されています。
まず全13店舗のうち清水店(静岡市)と浜松有玉店(浜松市)に1台ずつ試乗車を置き、静岡県東部の2店舗にも計2台の試乗車配置を今後予定とされています。

まとめ

高齢になり、足の自由が利かず、疲れやすくなってきたりすると、外出も億劫になりがちです。

そんなときに、シニアカーや電動車椅子があれば買い物やお出掛けも楽になります。

「自転車や自動車、原付は危ないけれど、買い物や日々の用事をこなしたい。」
そういった方々に使いやすいのが、シニアカーや電動車椅子です。
保険や安全講習などが増え、さらにシニアカーでのお出掛けがしやすくなっています。
シニアカーデビューを考える際には、WHILLの「WHILL Model S」も検討してみてください。

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